dnfコマンド


dnfの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-y --assumeyes 全ての問い合わせに対して「yes」を選択したと見なして実行する
  --assumeno 全ての問い合わせに対して「no」を選択したと見なして実行する
-C --cacheonly パッケージの情報を全くダウンロードせずに、キャッシュだけを使用する
  --refresh コマンド実行前にパッケージ情報のキャッシュを強制的に更新する(※2)
-R 分 --randomwait=分 最大待ち時間(分)を指定する
-c 構成ファイル名 --config=構成ファイル名 構成ファイルを指定する
  --enablerepo リポジトリID 指定したリポジトリを有効にする
  --disablerepo リポジトリID 指定したリポジトリを無効にする
  --repo リポジトリID 指定したリポジトリだけを有効にする(複数ある場合は「--repo」「--repoid」を複数回使用する)
  --repoid リポジトリID --repoと同じ
  --nodocs ドキュメントをインストールしない
  --allowerasing 依存関係を解決するためにインストール済みパッケージの削除を許可する
  --installroot=場所 インストール先を指定する
  --downloaddir=場所 ダウンロード先を指定する
  --downloadonly ファイルのダウンロードだけを行う
-x パッケージ名 --exclude=パッケージ名 除外するパッケージを指定する
  --showduplicates dnfのサブコマンド「info」「search」で重複しているものも表示する
  --color=指定 出力メッセージを色付きにするかどうかを「always」「auto」「never」のいずれかで指定する
-q --quiet 実行時にメッセージを出力しない
-v --verbose 詳しいメッセージを出力する
 

※2 通常、キャッシュが古い場合は自動更新がかかる。更新までの残り時間は/etc/dnf/dnf.confの「metadata_expire」で変更可能。デフォルトは48時間。

 

 

dnfの主なコマンド(パッケージ操作関係)

コマンド 実行内容
install 指定したパッケージに加え、依存関係があるパッケージもインストールする(既にインストールされていた場合は更新する)
reinstall パッケージを再インストールする
downgrade パッケージを以前のバージョンのものにダウングレードする
remove パッケージを依存関係のあるパッケージとともに削除する
autoremove 依存関係のためにインストールされていた不要なパッケージを削除する
upgrade パッケージを更新する(※3)
upgrade-minimal 不具合の修正や機能追加、セキュリティ対応など「重要な更新」だけを更新する(※3)
distro-sync 最新の利用可能なバージョンへインストール済みパッケージを同期する
mark install 指定したパッケージを手動でインストールしたものとする(autoremoveの対象外となることが利点、「dnf mark remove パッケージ名」でマークを削除)
 

※3 パッケージを指定しなかった場合はインストール済みの全パッケージが対象となる。

 

 

dnfの主なコマンド(情報関係)

コマンド 実行内容
info パッケージの情報を表示する(「--installed」「--upgrade」などのオプションが使用可能、連載第369回参照)
list パッケージを一覧表示する(「--installed」「--upgrade」などのオプションが使用可能、連載第369回参照)
deplist パッケージの依存性の一覧を表示する
group パッケージグループのサマリーを表示する(※4)
search 指定した文字列でパッケージの詳細を検索する(連載第369回参照)
repoquery キーワードに一致するパッケージを検索する(※5、連載第370回参照)
provides ファイル名などを指定して、該当するファイルを提供するパッケージを検索する
repolist ソフトウェアリポジトリの構成を表示する
 

※4 サブコマンドとして「list」「info」「remove」「install」「upgrade」「summary」「mark」を使用可能。「dnf group list」のように使用する。デフォルトはsummaryで、インストール済みのグループの個数やインストール可能なグループの個数を表示する。
※5 例えば「dnf repoquery --requires パッケージ名」で指定したパッケージが依存するパッケージを表示する。

 

 

dnfの主なコマンド(メンテナンス関係/その他)

コマンド 実行内容
makecache パッケージリストを格納したデータベース(リポジトリのメタデータ)をダウンロードし、キャッシュを作成/更新する
check ローカルのパッケージデータベースに問題がないかどうか確認する
check-update 更新に利用できるパッケージを確認する
clean キャッシュデータを削除する
shell 対話型のシェル(DNFシェル)を実行する
updateinfo リポジトリの更新情報を表示する
history パッケージのインストールや削除の履歴を表示する
 

コマンド実行例

dnf install パッケージ名またはパッケージファイル名

(指定したパッケージとそのパッケージに必要なパッケージを同時にインストールする)

dnf install mariadb

(「mariadb」をインストールする)

dnf -y install mariadb

(「mariadb」をインストールする。途中の確認メッセージには「y」を入力したものと見なす)

dnf update パッケージ名またはパッケージファイル名

(指定したパッケージがインストール済みの場合にアップデートする。パッケージを指定しなかった場合はシステム全体をアップデート対象とする)

 

 

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